サウジアラビアと日本の文化を比較してみて住みやすいところは?
こんにちは!カマルです!
当ブログに起こしいただきありがとうございます!
この記事では、日本の文化と比べてかなり自由度の低いサウジアラビアの文化ですが、それでもここに長く住んでいる私にとっては、もちろん良い点もあるわけでそれについてワタシ的な意見として書いています。
サウジアラビアの文化と日本の文化の違いについて10個ほど、別記事に書いています。お時間があったらそちらも是非訪問してみてください!
サウジ人と移住してきた人とのサウジ文化や習慣に対する考え方の違いとは?
Contents
サウジで育ったアラビア人が母国に対して抱く感情と日本人として生まれて人生の3分の1以上を日本で過ごした人が移住国に抱く感情の差は、格段に違うものです。
たとえばイスラム教の一日5回のお祈りについて考えてみると分かりやすいです。
小さい頃から 両親や兄弟が毎日お祈りをする姿を見ていると自分もお祈りをしなければならないと 必然的に思うようになります。
実際、2歳になる孫は、私がお祈りをするときに、お祈り用の「シャルシャフ」(女性がお祈りするときに着用する四角い布や衣服)を持ってきます。そして私の お祈りをする動作を一緒に真似ます。
このように、お祈りは小さい時から習慣化されます。
またアバーヤの例を取ってみましょう。
孫は、ママがお仕事に行く時やお姉ちゃんたちが、学校や大学に行く時に着ていくアバーヤ(サウジで、女の人が外出するときに着るロングコートのようなもの)を 毎日見ています。そうすると自分もそれと同じものを着たいと思うようになるのです。
お店に行くと 幼児用のアバーヤも売られていますよ。
このように、生まれながらにして一日5回のお祈りは、当然のごとく習慣化され、お祈りしないと気持ちわるいと言う感情になってきます。
またアバーヤに対する感情も外出するときは、必ず着用するもので、着用しないとなんだか自分の体の線が他人の目につくので落ち着かない。その結果、アバーヤを着用しないと外出できなくなるという感情なのではないでしょうか。
イギリスに行った事がある方なら、アバーヤを着たアラビア人を見かけた事があると思います。アバーヤだけではなく、顔にベールをして歩いている観光客(アラビア人)を見かけたこともあるでしょう。
アバーヤを着ることは生まれた時から身についた習慣なので、外国に行ってもそれを身に着けないと外出できないのではないかと思います。
ここで私が言いたいことは、その国の文化、習慣、価値観は、生まれた時から身についたものでなかなかそれを変えることは、出来ないということです。
だから、サウジの文化、習慣、風習と日本のそれを比較して住みやすいと思ったところはと問われても全然違う文化、習慣なのですぐには思いつかないんですね。
そこで、カテゴリー別に分けて考えてみました。
サウジと日本の教育制度とサウジと日本の文化、習慣、物価、気候を比較して考えてみることにしました。
サウジと日本の気候について比較してみて住みやすいところは?
私がサウジに住んで35年程になりますが、気候について一番良かったと思うことは、冬がないことです。
サウジアラビアの気候は、砂漠気候で日本のように四季がはっきりしていません。
真夏には、気温が50度を超えることもありますが、11月から2月~3月までは、比較的涼しいです。最低気温は19度から最高気温も31度位です。
私は、雪国生まれなので、寒さには慣れていると思われるかもしれませんが、実は、こちらに長く住んでいるので体がこちらの気候に慣れてしまいました。
今では、里帰りするときは、冬は、避けています。
南国に仕事で10年以上住んでいた友達も、本帰国したら寒くて寒くて大変だったらしいです。体が寒さに慣れるまで3年ぐらいかかっったそうです。
サウジと日本の文化習慣、教育制度を比較してみて住みやすいところは?
家の掃除やおさんどんは、お手伝いさんにおまかせ
こちらは、家が広く、子沢山なので中流家庭の人たちでも、お手伝いさんを雇っていたり、家事代行サービスを利用します。
だから、家の掃除、台所の皿洗いなどは、お手伝いさんにお任せしますから、こちらの主婦の方は、結構優雅な暮らしぶりですね。 おさんどんから開放されますから。
2016年まで、外国人のお手伝いさんの給料は、月※800リアル(24000円)程だったのが、2倍ほど値上がりして1500リアル(45000円)になりました。その他に事務所(家政婦紹介所のようなもの)に払う手数料も20万リアル(約60万円)とかなり高くなりました。
※1リアル=約30円として計算
家族の絆が強い
日本だと家族全員が揃うのは、お盆やお正月位ですが、こちらは、少なくても 毎週か少なくても毎月一回は、両親を訪問します。だから子どもたちが結婚しても車で来れる距離に住んでいる子どもたちは、頻繁に実家に集まります。
イスラム教の教えでは、両親に親孝行をすると天国に行くことができると言われています。
このように、普段から家族の絆が強いので、兄弟が 何か困ったことがあると遠慮なく相談でき、金銭的なことでも親身になって相談に乗ってくれます。
医療費や教育費が無料/外国留学の奨学金も無料
サウジは、世界第二の石油産油国なので医療費や教育費が無料なんです。
小学校から大学まで教育費は、一切掛かりません。ただ学校の制服は、購入しなければなりませんが。
アブドゥッラー国王の時代には、外国留学の無料の奨学金制度がありました。
現在(2019年)は、大学院か医師の免許取得希望者のみがその奨学金を受けることができます。
物価が安い
日本と比較すると物価が安いところも住みやすいことの一つに数えられます。
ガゾリンを始め、電気代も日本と比較すると格段に安いです。もちろん当然ですよね、石油輸出国だから。
逆に水道代は、家族構成にもよりますが、一ヶ月7000円~9900円(4人家族)位掛かります。海水を蒸留したものをタンクで運んでもらい購入します。各家庭には、貯水槽が作られています。一回のタンクの値段は、130リアル(3300円)です。
またアパートの賃貸料金もジェッダの市街地の3LDKで年間約31万リアル(930000円)位なので、一ヶ月に計算すると77500円と日本と比べると安いですね。
サウジアラビアに移住してみて良かったのだろうか?
45年以上前、私が結婚したときは、サウジアラビアという国は、日本のメディアではほとんど紹介されていない国でした。
当然イスラム教についても情報はあまりありませんでした。もちろんパソコンやスマートフォンは発明されていませんでしたから。
アラビア語の参考書や書籍を探しても数冊位しか見つけられませんでした。
では、なぜこのような未知の国へ足を運んだのかというと…..
自分で選んだ結婚相手を 信頼し彼の後についていくんだ、自分の選んだ道に責任を持たなければならないという気持ちでサウジに移住しました。
そのような気持ちにさせられたのは、もうすでに 3人の子どもがいたからです。
この子どもたちを父親の国で育てるんだという母親としての責任があったからでもあります。
でも最初は、日本とは違う文化、習慣にかなり戸惑いました。
またそういったストレスと食習慣の違いからか胆石をわずらい胆のう炎に掛かりました。医師に入院するように進められたのですが、下の子どもが小さかったので断りました。
すると医師から、「家の中で安静にして、食事も脂っこいものは、一切取ってはダメ」と言われました。
幸い、胆石が5,6個あったのですが、サイズが小さかったので、尿と一緒に流れてくれました。その結果、黄疸も消え胆石は自然に治ってしまいました。もちろん、日本に帰国したときにまた大きな病院で診てもらいましたが異常はありませんでした。そのときに、医者から「あなたは、命拾いしましたね!日本では、胆のう炎は、腹膜炎を起こすこともある命に関わる疾患なので必ず入院させますよ」と言われびっくりしたものです。
こちらの病院は、日本と比較すると意外に大ざっぱな見立てですね。
私の場合は、夫の家族との同居生活が長かったのでいろいろと人間関係やカルチャーショックなどもあり最初は、大変でしたが子ども達が大きくなるにつれ相談相手にもなり頼れる存在になってくれました。
現在は、子どもたちが、結婚し独立して沢山の孫に囲まれて楽しく過ごしています。
なのでサウジに移住して良かったなぁと今になって思っています。
ワタシ的に、言えることは「移住してみて良かったこと」とは、結果論です。子どもたちが健康で学業も無事に終えて独立できたから結果的に良かったかなと思っています。
日々生活している中では、移住して良かったのか、悪かったのかの判断は、付きませんでした。つまり日本の自由な社会、日本の文化とは、かなりかけ離れているからです。
そういう不自由さに慣れてしまった今、また子どもたちが独立して巣立ってくれた今になって、移住して良かったと言えます。
ここまでの長い文章を最後まで読んでいただき本当にありがとうございます!